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チュンチュン


小鳥の囀りで珍しく起きた。


「小五郎さんはまだ寝てる。…ご飯でも作ろうかな。」


あたしは朝餉を作りに向かった。


「おむすびと、冷や奴と、味噌汁にしようかな。…って言ってもこれしか作れないんだけどね。」


あたしは作り始めた。


まずはお米を炊いて、味噌汁作って…あ。


「味噌がない…。」


味噌汁に使う味噌がなくなっていた。


おむすびと冷や奴でも大丈夫って小五郎さんは言いそうだけど元気付けのために味噌汁は絶対作りたい。


取り敢えずおむすびと冷や奴だけでも作ろう。


「多分この時間でも開いてる店あるけど少し遠いだよね…。置き文だけでも書いとこうかな…。」


あたしは髪と筆と硯を準備して


『おはよう。
昨夜はゆっくり寝れた?

味噌がきれてたから味噌だけ買ってくるね。
直ぐ帰ってるくるから心配しなくても大丈夫。

遅かったら先に食べてていいよ。

巳甘』



うん。


これなら大丈夫。


伊東さんに文字を教えてもらっといてよかった…。


あたしは髪を結った。


「簪、簪…あった。」


あたしはお龍ちゃんに貰った簪を手にとって髪にさそうとしたけどやめた。


「やっぱりこっちにしよ。」


シャラン…