ガラ


「失礼します、桂です。こんな夜に何のよ……う………。た、高杉?」


龍馬さん達の居る部屋に入ったら部屋の中央に布団で横になってる高杉の姿。


高杉を囲むように龍馬さん、お龍さん、西郷さんに久しぶりに会った古き友がいた。


「お……そい…ゴホゴホッ!…カハッ。」


ボタボタ


高杉の口から血が出た。


「これはどういう事ですか?」


僕は高杉の横に座らせて貰った。


「すまんき。晋作は随分前から労咳っつうもんを患っちょる。」


龍馬さんが説明してくれた。


高杉はある時に風邪を拗らせてそれが随分長引くもんだから2ヶ月くらい前に医者に見てもらった。


その時に労咳だと分かったらしい。


その事を知ってたのは龍馬さんとお龍さん、巳甘さん。


「何故、巳甘さんは知ってるのですか?」


「おれ…が……言うなっ…て…ゴホゴホ…」


「そうですか…」


「はぁ…はぁ…俺も…そろそ……ろ、しょう…い………んせんせー…とこに…行く……。」


「高杉、まだ死んだら駄目ですよ!」


「み…かを……なかすこ…と……した…ら……ゆるさ……ねぇ…よ。」


僕は高杉の手を握った。


「高杉、生きるのです!」


高杉はふっと笑って句を読んだ。