「なんか貴女の肌おかしいですね…。」
僕は確かめるように彼女に近づいた。
そうしたら彼女が何やら呟いた。
「足音……沢山…来る。」
もう追っ手が…
僕は名残り惜しく彼女から離れた。
「…はぁ。もう行かないと。」
僕は彼女をほっとけなかった。
「僕と来てくれませんか?」
「え?」
「説明は後でします。失礼します。」
僕は彼女を横抱きにした。
軽い。
しかも壊れそうな程手足が細い。
「きゃっ…。」
「しっかり掴まってて下さいね。」
彼女は僕にしがみつくように掴まった。
ドキン
何故か胸が高鳴った。
「行きますよ。」
僕は急いで河原の方へと向かった。
河原まで行けば大丈夫ですからね。