短いけどあたしには長く感じた。
唇が離れるとあたしは頭がぼーっとしていた。
「巳甘さん…すいません…もう一度。」
「……んっ。」
もう一度された。
今度は長い接吻。
何度も何度角度を変えられて深く深く接吻をされる。
「こ…ごろ…うさん…っ!」
ドサッ
景色が変わる。
あたしの目の前には天井と小五郎さんの顔。
「……んぅ。」
「巳甘さん…んっ。」
なんでこんな事するの…?
小五郎さん…
気付いたら頬が濡れていた。
いつの間にか小五郎さんが申し訳なさそうに接吻をやめてあたしを見てる。
「巳甘さん、すいません…。」
あたしはただ首を横に振るしか出来なかった。
泣いたら駄目。
そう思ってるのにどんどん涙が出てくる。
「…っく。う…っ。」
そんなあたしをただ小五郎さんは撫でてくれた。