「いやー。提灯を手に持つのを忘れてなー。ほんと参りますわー。」
平然と堂々と声も性格も変えて喋る。
こうやると大抵分からない。
「あはは!お兄さん、ドジなんだな!」
馴れ馴れしく藤堂平助は僕に接する。
警戒はしてないみたいですね。
けど、沖田総司は僕のことを見てくる。
「どうしたんや?じゃ、俺はもう行くな!」
僕はあまり長いはしたくないからその場を去ろうとした。
「待ってください。」
「なんや?」
「貴方、本当に提灯を忘れたんですか?」
「なにゆうてるん?寒いし俺は行くな。」
僕は足を進める。
「貴方…桂小五郎ですね?」
沖田総司の言葉で思わずたちどまってしまった。



