あたしは小五郎さんのところへ向かった。
「今日は帰るの早いね。」
「ええ。今日も金平糖買って帰りますか
?」
「うん。」
あたしは傘を差して小五郎さんと手を繋いだ。
もう手を繋ぐのは当たり前だと思ってる。
「小五郎さんは3年で変わりましたね。」
「それは老けたってことですか?」
「ううん。顔つきが変わったって事。あたしは年取らないから羨ましいなって思ってね。」
みんなここ三年間で変わったのにあたしだけ変わってない。
背だって変わらないし。
「なんだかこれ以上ここにいたら皆が死ぬ時が辛いの。あたしは不老不死だから…」
怖くてたまらない。
みんながいなくなったらあたし…どうしよう。
また、暗い暗い森の奥で一人?
それは嫌だ。
最近こんな事しか考えられない。