「高杉、走りますよ。」


「おっと…逃がしはしねぇよ。刀使えなくても拳があるからな。」


ニヤリと笑う五人の中でも背が高い人が言った。


「僕はあまり戦とか争いには興味ないんですけど…仕方ありませんね。高杉、行きますよ。」


「お前、巳甘連れてるだろ?」


「蹴りで行きます。」


「ったく。怪我はするなよ。」


「ええ。」


「お前じゃねぇよ。巳甘に怪我はさせるなってこと。」


「…最初からそう言ってください。紛らわしいですよ。


いざ、参る!」


僕は大きな声を出したわけだから…


「ふわぁぁぁ。」


「あ…起きちゃいましたか。」


「こ…小五郎さん。」


巳甘さんは起きて周りを見て驚いている。


「大丈夫ですよ。降りれますか?」


「うん。」


「目を瞑ってて下さい。」


目を瞑る巳甘さん。


その両端に僕と高杉は守るように立つ。


「さぁ、いきますよ!」


僕達は同時に向かって行った。