「お前の胸元から少し肌が見える。」


「え?」


「その肌から…鱗が見えるぞ。」


「鱗…?あ、本当ですね。」


「はぁ…。巳甘さん、目隠しを取りますね」


「うん。」


あたしは小五郎さんに目隠しを外して貰った。


そしてゆっくりと目を開ける。


「目が真っ赤…です…ね。」


「やっぱり…お前人間ではないな。桂は何故直ぐ報告しなかったんだ。」


「それは…」


お、怒られる。


怖くて目を瞑った


けど、怒声はいつまで立ってもこない。


恐る恐る目を開けるとあたしのことをじっと見る西郷さん。


伊東さんは口を少し開けて固まってる。


小五郎さんの方をみるとなんか焦っていた。


なんかいたたまれなくてどうしようか迷ってた。


「あの…西郷さん…」


「……」


「あの…」


「…か、可愛い…」


「へ?」


思わず変な声が出てしまった。


「桂には悪いがこの子を薩摩で預かってもいいか?」


「だ、駄目です!それだけは!」


「わっ!」


後ろから抱きしめられた。


「巳甘さんは渡しませんよ。」


そんな時


ガラ


「すまんきに、遅れたぜよ。」


「すまんな、龍馬が道草してな。」


龍馬さんと高杉さんがやってきた。


「嘘はいかんぜよ!」


「おっ…なんか、桂がここで逢い引きしてるぞ。」


「話変え…ほんまじゃ。」