コンクリートの冷める匂い。 夜は随分と涼しくなってきた。 気付けば夏休みは終わり、明日から学校が始まる。 散らばった感情は、二度と完成しないクロスワードのようだった。 そこに当てはまる言葉を、 僕は知らない。 藤が丘さんの言葉を思い出す。 僕は怖かった。 いつか亜希が本当の恋をしてしまったら、僕は要らなくなる。