課長をベッドに放り投げると、キッチンに駆け込み、ミネラルウォーターを冷蔵庫から拝借する。


「ほら、飲んで!」


課長はぐったりとベッドで寝ている。


「もう!スーツが皺になっちゃいますよ!」


いったん、コップを置いて、ズボンは無理だとしても課長の上着を脱がせにかかる。

課長の下敷きになっている掛け布団と毛布をひっぱり出して課長に掛ける。


「ホンット、手の掛かる人……」


私は再度、コップを手にすると、課長の肩を叩く。


「水、飲んで下さい。でないと、明日に響きますよ?」


耳元で囁いたその瞬間、強い力で手を引かれる。