課長さんはイジワル2

2回目。

ああ。

思い出した。

安田のライブハウス裏でキスされたこと。



あのことで、安田は課長に殴られて……。

今振り返れば、それも懐かしい思い出……。



でも、安田が支えてくれたお陰で私は今まで生きてこれたんだ。


全身で私を愛してくれた人。


小さく頷くと、ぎゅっと目を瞑り、「い、いいよ」と答える。


柔らかな安田の唇がそっと頬に触れる。


「安田……」



目を開けて、頬を抑える私の手を安田が握り締めて下ろすと、今度は唇が重なる。

優しいキス。

ごめんね、安田。

唇を重ねながら、安田の想いが伝わってくる。




やがて、安田が微笑み、私を抱き締める。


「ありがとう、杉原。
なんか、もう一度、佐久間課長に殴られてもいいかなって気がしてきた」



無理して笑う安田が寂しそうで、私は彼の肩におでこを持たせかけたまま黙って安田を抱き締めた。