それから、私たちは急いでマンションを後にした。
武道館での開演が1時間前に迫っている。
「わぁっ!愛先生!もう来ないんじゃないかって心配してました!!」
会場に着くなり、スタッフの子たちに囲まれる。
「ごめんね、みんな。それから……」
安田が、緊張した面持ちでゆっくりと私の方に歩いてくる。
「佐久間課長には会えたの?」
安田の問いにコクンと頭を立てに振る。
「……そう」
「安田、あのっ……!」
「もう、開演だよ。みんな不安がってた。ちゃんと指示出して」
安田が私の手にインカムを乗せる。
「安田、あの……話が」
「今は何も聞きたくない。このコンサートに集中したいんだ、悪いけど」
安田は私に背を向けると、インカムでスタッフのみんなに指示を飛ばす。
私もインカムをつけて、急いでステージの袖に移動する。
やがて、コンサートがスタートする。
華やかなライトアップを合図にバク転をしながら、チームが舞台中央を目指す。
安田がステージに現れると、会場の9割を占める女の子たちの視線が安田に釘付けになる。
ステージの熱と、観客の熱気でライトの下で踊って数分もしないうちに汗だくになる。
踊りながらついつい視線は課長を探す。
いた!
はぅっ!
父ちゃんの隣。
あ。
殴られてる。
でも、課長、神妙な顔をして頭を下げてる。
踊りながらヒヤヒヤする。
いけない。
集中しなきゃ。
武道館での開演が1時間前に迫っている。
「わぁっ!愛先生!もう来ないんじゃないかって心配してました!!」
会場に着くなり、スタッフの子たちに囲まれる。
「ごめんね、みんな。それから……」
安田が、緊張した面持ちでゆっくりと私の方に歩いてくる。
「佐久間課長には会えたの?」
安田の問いにコクンと頭を立てに振る。
「……そう」
「安田、あのっ……!」
「もう、開演だよ。みんな不安がってた。ちゃんと指示出して」
安田が私の手にインカムを乗せる。
「安田、あの……話が」
「今は何も聞きたくない。このコンサートに集中したいんだ、悪いけど」
安田は私に背を向けると、インカムでスタッフのみんなに指示を飛ばす。
私もインカムをつけて、急いでステージの袖に移動する。
やがて、コンサートがスタートする。
華やかなライトアップを合図にバク転をしながら、チームが舞台中央を目指す。
安田がステージに現れると、会場の9割を占める女の子たちの視線が安田に釘付けになる。
ステージの熱と、観客の熱気でライトの下で踊って数分もしないうちに汗だくになる。
踊りながらついつい視線は課長を探す。
いた!
はぅっ!
父ちゃんの隣。
あ。
殴られてる。
でも、課長、神妙な顔をして頭を下げてる。
踊りながらヒヤヒヤする。
いけない。
集中しなきゃ。

