課長さんはイジワル2

テーブルの上には手紙と$3,000,000と書かれた小切手。


「な……に……これ?」


急いで引きちぎるように手紙の封を切り、その場にへたり込む。



「なに?……なんで?」


パニック状態の私の耳に、リビング脇のポールに掛けておいたバッグの中から携帯電話が鳴る音が聞こえる。


課長?!

急いで、バッグから取り出し、電話に出る。



「あ!もしもし!俺だけど!」

「……安田」

「どういうこと?佐久間課長からさっきメールが来て『愛を頼む』って」





課長は


もう


戻って来ないつもりだ。




あんなに独りにしないでって言ったのに……。

ずっと一緒に生きていこうって言ったのに……。