課長、怖い。

目が据わってる。


「へいへい。分かりましたよ。
セルフですね、セルフ」


押尾さんが立ち上がる。


「あ!!私、取ってきます!」


急いでキッチンに向かい、「ビール、頂きますね」と課長に断る。


「俺の分も持ってって」

「もう持ってってもいいんですか?」


課長が「いいよ」と言いながら、冷蔵庫のドアを開けるとそのドアを目隠しに、すばやく私の腰に手を回し濃厚なキスをしてくる。


か、課長!!

なんて大胆なことをっ!!


「じゃ、4本、よろしく」


私の手にポンポンポンポンとビールを手渡すと、さっきまでのキスが嘘みたいに平然と料理を続ける。


この、ポーカーフェイスめ!


リビングに戻ると、まだ、アルコールが入っていないにもかかわらず、押尾さんと吉田さんは仕事の話で盛り上がってる。