課長が立ち上がり、点滴の残量を見てる。
その課長が振り返らずに、点滴のポールを掴む。
ポールを持つ指が小刻みに震えて、段々、指先が白くなっていく。
「愛……点滴が終わったら、俺のマンションにおいで」
「課長の、マンション?」
「電車で一緒に帰ろう。それから、必要な物はおいおい揃えて……。
明日、会社を休むことはもう言ってあるから、明日にでも愛のスーツを幾つかうちに持ってきてさ……」
「あの……」
課長が振り返り、今まで見たこともないくらい切なくなるような顔をして私を見つめる。
「愛……一緒に住まないか?俺達」
その課長が振り返らずに、点滴のポールを掴む。
ポールを持つ指が小刻みに震えて、段々、指先が白くなっていく。
「愛……点滴が終わったら、俺のマンションにおいで」
「課長の、マンション?」
「電車で一緒に帰ろう。それから、必要な物はおいおい揃えて……。
明日、会社を休むことはもう言ってあるから、明日にでも愛のスーツを幾つかうちに持ってきてさ……」
「あの……」
課長が振り返り、今まで見たこともないくらい切なくなるような顔をして私を見つめる。
「愛……一緒に住まないか?俺達」

