「……みっともないところを見せちゃったね」


「ううん。言ったでしょ。僕は紅林さんを受け止めるよ」


「……ありがとう」



 顔が真っ赤なのは、泣いたせいだけじゃない。

 熱いし、恥ずかしいし、くすぐったい。

 こういうのって何て言うんだっけ。

 ええと、あれだ!



「本音で話せる友達っていいね!」



 若葉くんが、笑顔のまま硬直する。



「………………この流れでそれを言う?」



 ボソッと何か言ったみたいだけど、残念ながら私には聞こえなかった。