誰かが誰かを思いやる。

 それは大人数であればあるほど、ステキなこと。


 友達っていいなって改めて思った……のはいいんだけど。

 予想以上に朝桐くんたちの罪悪感が大きかったらしく、顔を合わせれば平謝り。

 だから毎日逃れるのに苦労している。


 唯一ゆっくりできるのは、今みたいに誰もいない、朝早い時間くらいかな。


 若葉くんは歳のわりに大人びてるから、話も私のペースに合わせてくれる。

 それが結構ありがたかったり。


 ……でも、彼の秘密をすべて知ってしまった身としては、時々心配になる。


 特異体質である分、何かあったとき身体に返ってくる反動が大きいんじゃないか、って。