「大丈夫。誰にも言わないよ」 「ホント?」 「もちろん。断る理由がないから」 「ありがとう!」 胸を撫で下ろす。 ……嬉しい。 でもこの気持ちは秘密が守られる安心からじゃない。 怖がったりしないで普通に接してくれることが、ただ純粋に嬉しかったから。 彼なら、私がずっと待ち望んでいたもの――友達に、なってくれるかもしれない。 「あ、あの、改めて、これからよろしくね」 ちょっとぎこちない私に返ってきたのは、まぶしいくらいの笑顔。 「こちらこそ」 希望の光が、見えた気がした。