結が濡れ衣で謹慎になりかけた翌日

「おはよー!!昨日は、皆ありがとう!」

朝からうるさいくらいに元気だ

本当は、男なんじゃないかってくらいに

このクラスに馴染んでる

もはや紅一点ではない


HR


「ごら!!七瀬!遊んでんじゃねぇ!」

「はいはい」

と言いながらも、カバンの中をごそごそしてる

結を無視して出欠取り始める

ガサガサ ゴソゴソ

「うるせーぞ?」

「そりゃすみませんね」

悪いなんてこれっぽっちも思ってねぇな…

「何探してんだ?」

「へ?」

「はあ?」

「あれ?何探してたんだっけ?」

「おいおい……お前の年でボケるとか
聞いたことねぇぞ?」

教室に笑いがおこる

結が来てからだな!本当和ませ上手!

「あぁ。思い出した……」

「何だよ?」

「お弁当忘れてきた」

再び、笑いがおこる


おっちょこちょいだな……


佐山に笑って誤魔化す


何事もなく

俺達は、冬休みを迎えた


年が明けて新学期


やっぱり結はゴタゴタしてた

結にトラブルはつきもの!

今回は


看護科への出入りを禁止されたらしい

初めはプンプン怒ってた

すぐに「まぁいいけど」

開き直った

ずいぶんと大人しくなったもんだ



数カ月後の昼休み


健ちゃんといつも座っていたベンチに

1人で座って、弁当食べていた

健ちゃんスペースがあいている

クラスに奴がボソッと言った

そっか、月命日か……

気付かなかった…

毎月、やってたらしい…

皆、わかっててこの日は、声をかけないらしい

すっかり立ち直ったと思い込んでた



結は、無理してるんだろうな