そのときは私も駐輪場までついていったから、靴箱には一緒にいたときだった。


知らない先輩が昂と用があるって昂に腕を回したことがあった。


それも昂には無断で。


昂は無駄なスキンシップは嫌いだ。


だからということもあるのか、その先輩の腕をはらい、


「うざい。それに、俺はお前に用ないから」


そういって行ってしまった。


今日は自転車置きに行ってくれて一緒じゃないし、怖くて断れない。


私は昂に何も言わず、先に教室へ向かった。