ただでさえラウルの人が引っ越してくること自体珍しいのに・・・。

その家族の中に俺と同い年の女の子がいた。


そう、それが“桜華”との出会いだった。


それからは毎日が楽しかった。

桜華と一緒に勉強したり、遊んだり・・・。

1日の大半を桜華と過ごした。


その頃はお互いの家の事情なんて知るわけもなかった。

まだ小学生だった俺らには・・・。


そして月日は経ち、俺と桜華は中学生になった。


その頃にやっとラウル専用の学校が出来るなど、ラウルを育成する為の準備が整っていた。



そんなある日、珍しく桜華といなかった俺は大人が何か話しているのを偶然聞いてしまった。

それはあまりにも残酷な桜華の宿命。