「え?カラオケ?」




「うん、お願いっ!今日だけでいいから。」



佐山さんはそう頼み込む。



「えっと…」



南ちゃんは気まずそうに私を見る。



きっと南ちゃんは迷ってるんだ。私がいるから。



会津くんの言う通り、こういうとき私は迷惑なのかも……。



そう思い、笑顔で頷くと南ちゃんは安心したような表情をして、




「うん、わかった。放課後ね。」




そういった。



「本当?ありがとう。じゃ、また。」




佐山さんはそう言って自分のグループに戻っていったのだった。