強引にも里子ちゃんを食事に誘った。
これまで女性との食事は何度も経験はあるが、今回ほど緊張した食事はない。
けれど、緊張は俺だけではなかった。里子ちゃんもかなり緊張してたようだ。
だから、俺の行きつけの店ではなく里子ちゃんが行きたい店へと行くことにした。
二人ぎこちなく会話が進むがそれも最初だけ。
少し時間が過ぎるとあの時の夜のように二人の話は弾んでいく。
楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
そうすると離れるのが寂しくなる。
食事を終えてもまだ一緒に話をしたい、離れたくないと思った。
「里子ちゃんの門限は?」
ああ、そう言えば里子ちゃんは一人暮らしのはず。
両親を亡くしたのだった。
「門限はないです。」
「ご両親を亡くしたそうだね。今は一人暮らしを?」
「はい」
少し寂しそうな顔をしている里子ちゃんを帰したくなくなる。
誰もいない一人だけの家は寂しすぎる。
そんな家で若い女の子が一人暮らしだなんて危なすぎる。
「僕の所に引っ越さないか? 一人暮らしは危なくて放っておけないんだ。」
いきなりこんな話を聞かされて里子ちゃん驚いただろう。
だけど、俺は引く気はない。里子ちゃんを守るために絶対に俺の屋敷へ連れて行く。
「でも、私なんかがお邪魔しては・・・」
「僕は里子ちゃんの為ならなんでもしてやりたいんだよ。」
そうなんだ。君の為なら何でもする。
里子ちゃんがいない人生が考えられないほどに俺は里子ちゃんに溺れてしまった。
「一目惚れって信じるかい? 僕はね里子ちゃんに一目惚れしたんだよ。
里子ちゃんに恋したんだよ。だから、断るなんて言わないで欲しいんだ。ご両親の代わりは出来ないけど、里子ちゃんを守っていきたいんだ。」
里子ちゃんに信じてもらうために俺は何でもするよ。



