翌朝、ベッドで目を覚ました俺は隣に里子ちゃんの姿がないことに気付いた。
ベッドのサイドテーブルに置手紙はないのか?とメッセージカートらしきものを探した。
しかし、それらしいものはない。
あたりを見渡しても里子ちゃんが着ていたドレスも靴も何もかもない。
里子ちゃんは確かに朝方まで俺と一緒に過ごしたんだ。
なのに、いきなりいなくなるなんて。
もし、俺が藤堂を名乗ったら今頃はまだベッドの中で抱き合っていただろうか?
いいや、そんな女ならこっちから願い下げだ。
そんな女は相手にしない。
だけど、里子ちゃんは俺の前からいなくなった。
けど、俺は諦めない。
俺が一目惚れするなんて初めての経験だ。
これほど俺の心をつかんだあの子が俺は欲しいんだ。
絶対に見つけ出す。
そして、俺の屋敷で一生離さずにそばにいさせる。
ああ、そうだ。
俺の花嫁候補だ!



