結婚してください


「あ・・・き」


亜紀の驚きと疑いの目が俺の胸を突き刺した。


亜紀はまだ寝ているものだと思って油断した。


「離婚しないってどういうこと?
私たち離婚したんじゃないの?」


とうとう亜紀にバレてしまった。


亜紀に知られてしまった。



「英輔、今の電話どういう意味なの?!!」


もう隠し通すことは無理だ。


正直に話すしかない。


そして、亜紀に許しを請うしかない。