ふわふわした感覚のまま、静かな玄関をくぐる。
この感覚がぬけないうちに…



私は、お父さんの書斎に入る。なくなった今も、すべてを当時のままで残している。


「確か、このあたりに…あった!!」

私は古ぼけた革表紙の本を引き出す。シェークスピアの名作集だ。






「お芝居。やっぱり本気でやってみよう…。」私は、静かな部屋の中、ぽつりとつぶやいた