教室に入った瞬間、目を疑った。




「あ。やっぱり同じクラスだった。ほーらな、俺の勘はあたるんだ。」
「その、動物的な直観、うらやましいくらいだよ。」




…間違いない。見間違えるわけもない。
私の後ろの席にいる二人の男の子が間違いなく私を見ている。




あんなきれいな顔した二人に囲まれてる学校のイスと机がかわいそうに思える。




「おーい。こっち来いよ、ふじょ…」
「あーーーーーー!!!!」
突然大きな声を出した私を、何事かと見つめるクラスメイト。

そんなの関係ない!





「ちょっと来て!!!!」
私は黒髪のその人を掴んで(もちろんブレザーの袖部分。)あっという間に教室を飛び出した。




「今日はお前から俺を連れ出すなんて積極的だな!腐女子ちゃん。」なんとか中庭まで逃げてきた私たち。いつのまにかミルクティー色の髪の子もついてきていた。




「違う!!私は腐女子じゃない!!ってか、さっき教室でそう呼ぼうとしたでしょ!」

「は?事実じゃん。オタクだろ?」

「ちがーう!!オタクはオタクでも私は腐ってない!!腐女子っていうのは、男同士の恋愛がすきなオタクのことよ!私は普通に男女の恋愛にしか興味ないわ!」





オタク=腐女子って思われるのが一番つらいのよ…これ、きっとオタクあるあるだと思う…