すると、チョコの山から 何かが出てきた。 私が思わず手で頭を守るように クロスさせ、目をギュッと瞑った。 …だけど、 しばらくたっても何も起きない。 不思議に思った私が目を開けようとする、 その時だった。 「あれ? 由佳さん?」 大好きな和真の声が聞こえた。 私がおそるおそる目を開けると、 チョコの山から顔をひょこっと出している和真がいた。 途端変な事を考えていたことや、チョコの山を怖がっていたことが 恥ずかしくなってきた。 和真はだいぶ人気がある。