「…わかった…。」
「ありがと、楽しみにしてるよ。」
あたしの手首から弘樹くんの腕がほどかれる。
そしてあたしの頭をポンポンとなでると、弘樹くんはあたしを通り過ぎていく……。
えっ……?
「待っ…て……!」
思わず出てしまった声に後悔した……。
「行かないでほしい?」
立ち止まってニヤッと笑う弘樹くんに、歯がゆくて悔しい思いがこみ上げて……
「なんで…あの時キスしたの…?」
ムッとしたあたしは平気なフリして言ってやる。
別にこんなこと聞きたかったわけじゃないんだけど……
別れを惜しんでるなんて気づかれたくないあたしは唐突なことを聞いてしまう。


