ここは、トイス城の中庭。
部首つ教室が開かれ、いつもは子供達の声が絶えないこの場所が、今は静まり返っていた。

トイス王国国王であるマーリン王は黙したまま、目の前に立つ2人の青年を見据えた。
その視線にただならぬ『圧』を感じた2人、カイルとジムは丸めていた背中を伸ばし、姿勢を正す。

「ケンカの原因はなんだ?」

「父上、大した事では…」

カイルが先に口を開くが、早くこの時間が終わればいいという願いのこもった言葉は、マーリンの視線に続けることが出来なかった。

「その顔では説得力は無い。」

そう言われてお互いの顔を横目で見る。…確かに。

2人の顔は簡単に言えば、《ボッコボコ》だ。
アオタンに鼻血の名残、口も切れて、明日になったらもっと酷いだろう。美形が台無しだ。