「…ごめんなさい。呆れた?」



シュンとして謝る彼女はどうしょうもないくらい自分の気持ちを言えない女の子。



ソッと抱き寄せて頭を撫でる。




「俺の前だけではワガママになって?彼氏なんだから…俺にとってはテルヨが一番なんだから。」




こんな些細な言葉でも喜んでギュッとしがみついてくる彼女は…



以前付き合っていた彼氏から相当な扱い方をされていて…浮気をされても怒れないくらい言いなりになっていた。



話を聞くたびに…どうにかしてあげたくて。別れを進めても絶対別れなかったんだよね。



そんな最低な彼氏でも…大好きだったらしいから。一途なんだよな。一途すぎて…うまく利用されちゃうんだよ。



だから俺が変えてあげたくて…気付いたら告白してた。本当に禁止事項なんだけどね。



お客さんに手を出すなんて俺もかなり自分勝手。



テルヨもそれくらい自分の気持ちを言えばいいのに。