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「あら夏月。
今日は起きてくるの、遅いのね」
「今日は、お姉ちゃんと一緒に行こうと思って」
「あらそう。
それが良いわね、これからもそうしなさい。
夏美も一緒に行きたいって嘆いていたからね」
嘘。
お姉ちゃんと行くと荷物持ちだもん。
まぁ、しもべだからしょうがないんだけどさー。
今日は、一緒に行くの。
月の封筒の中身を知るのが、怖くって。
来ているのかさえも、不安で。
…ムーンくんは知っているのかな?
お姉ちゃんに、彼氏が出来たこと。
「おはよう夏月、遅いのね今日は」
「夏美と一緒に行きたいみたいよ」
「そうなんだぁ!」
お母さんとお姉ちゃんは、勝手に勘違い。
まぁ、本当の理由は言わないけどさ。
「お母さん。
今日もしかしたら遅くなるわ。
昨日話した皇紀と、デートするかもしれないから」
「わかったわ。
遅くならないように気を付けるのよ。
夏美はやっぱり彼氏出来るの早いわね。
夏月も早く作らないのかしら?」
「夏月は私と違って、男と仲良くないからね。
彼氏作るの、難しいんじゃないかしら?」
…もう良い。
好き勝手言っていなさい。
あたしは思い切り、2枚目の食パンにかじりついた。


