「やっ……やだ!!」


最後の抵抗をしてみるけど全然叶わなくて、大声をだしてみてもここはカラオケ。

外に聞こえるはずもなく。



「やぁー……っン!!!」


唇と唇がくっついて、
あたしのファーストキスはあっという間にとられてしまった。




ポタっーー



頬に熱いものが流れ落ちる。



「緩菜ちゃんいいね~その表情」



ニヤリと笑う如月くんは今まで見た誰よりも不気味で怖くて、

身体が全く動かなくなっていた。


そして再び近づく如月くんの顔。
なんとなく直感でわかる。
次されたらきっとあたしの全てを壊される。



あー……ファーストキスはずっと廉斗くんとがよくて大事にとってきてたのに……

廉斗くんじゃない他の人にセカンドキスまでとられるの?


あれ?違うか。
初めからファーストキスは廉斗くんとは出来なかったんだ。

如月くんじゃなかったとしても、
きっと違う、廉斗くんじゃない人だった。


だって廉斗くんには大事な大事な、
だいすきなこがいるんだからーーー。