「……………よし。こんなもんかな?」


もし足りなかったらとりにこればいいだけのことだし。


キャリーバックを手にあたしは廉斗くんの待つ玄関へ急いだ。




「廉斗くんごめん、待ったよね」

「ううん、全然待ってない」

「そっか。それならよかった。じゃあ、いこっか」



靴にはきかえてキャリーバックを持とうとするとそこにあるはずのキャリーバックはなくて、


気づくと廉斗くんの手にあった。



当たり前かのようにそれを持っていて、廉斗くんの優しさを感じる。




それから2人で他愛もない話をしながら廉斗くをのおうちに向かって、
廉斗くんとはなすのはどんな内容でも楽しいからあっという間についてしまった。



「おじゃまします」

「緩菜ちゃーーーーんっ❤」


え?え?え?



「ひゃっ!」



ぎゅうっと抱き締められて、変な声が出た。



「緩菜ちゃん久しぶり~逢いたかったわ~」

「おばさん!」



廉斗くんまま、12年たっても変わってない。面影ある。