放課後、廉斗は緩菜ちゃんの教室へ一直線に向かった。


残された俺も教室を後にする。



「はぁ」

「ためいきつくくらいなら、あんなことしなきゃよかったのに」


その声に勢いよく振り替える。
教室の扉にもたれかかってる……



「花梨ちゃん?」

「ためいきつくくらいなら、応援しなきゃいいのに」

「えっと……花梨ちゃん?」

「あんた、緩菜のことまじだったんでしょ?」



花梨ちゃんに図星をつかれて何も言えない。



「女好きのあんたが緩菜が転校して来たと同時に他の女の子口説くのやめて、
緩菜ちゃん緩菜ちゃん言ってたら嫌でもわかるって」


こんなこと言われるなんて思ってなかった俺はその答えを持ち合わせてない。



「本気で好きになれたかもしれないんだよ?」

「廉斗も緩菜ちゃんも鈍感だから、
ほんとは両想いなのに気付いてない。
そんな2人の邪魔は、できない」



お昼休みに緩菜ちゃんに廉斗を好きか聞いた時の緩菜ちゃんの顔。


あんな顔見ちゃったら、
余計応援したくなる。