中庭に移動してお弁当箱を広げる。



「あれ?今日の緩菜のお弁当いつもと雰囲気違うね~」


花梨があたしのお弁当をみてそう言った。


「えへへ、今日は自分で作ってみたんだ」


お母さん朝忙しくて作れなさそうだったから今日は自分で作ってみたの。

自分の分だけなのは気がひけるからお父さんのも作った。



「緩菜料理出来るんだ」

「出来ないって思ってたの~?」

「だって緩菜、砂糖を塩いれてそうだもん」


砂糖を塩?
それはないよ~。あたしそこまであほじゃないもん!



卵焼きを箸でつかみ口にぽんっといれた。




うん、ほらね!甘くておいし……え?



「しょっぱ!」

「え、ほんとに?」



あたし、砂糖と塩間違えた?