「緩菜ちゃんは俺のなんだからたとえ奏汰でもやらねーよ」


どんなことがあっても緩菜ちゃんだけは他の男にあげない。



「じゃあなんで妹みたいって言ったわけ?」

「なんでってそんな大事なことあんな大勢の前で言うわけないだろ?

気持ち伝えるのはちゃんと2人だけの時にしてーの」



そんなの当たり前だろ?
それにあんなながれで言いたくない。

俺の12年越しの気持ちは
そんな簡単に口にできるほど
軽い思いなんかじゃねー。



だからふと思いついた
『妹』
の言葉を使ったけど、


そのせいで緩菜ちゃんを苦しめる事になるなんてこの時はまだ、

知るよりもなかった。