居場所がわかり朱里に連絡を入れ公園に向かう。
公園に着くと大きな木の前で日向が座ってる。
あの木は楓…?。紅葉の季節になると紅く色ずくあの楓だ。
ゆっくりと近ずく。
日向が振り向く。
「それ以上こないで!!」
足を止めた。
後ろには、えっと青木だ。暗くて見えにくいけど、間違いない。警察の青木さんもいる。
「日向…向日葵に帰ろう?」
正親兄ちゃんがボクに話しかける。
帰る?そんなこと、できるわけがない。
「本気で言ってるの?」
「当たり前だろ!」
「正親兄ちゃん?」
日向が話しかけて来た。
まだ遠くてはっきり見えないけど声で泣いたことがわかった。
「何?」
「先生は?死んだの?」
来る途中、木田さんの報告で森山先生が命に別状ないことは知っていた。
「ううん、大丈夫だ。」
「そっか…」
安心した表情をした。
「だから…」
また、手を差し伸ばす。
「こないでって言ったでしょ!?」
冷たい声で日向が言った。
「正親兄ちゃんはもう知ってるんでしょ?」
「なにを?」
「全部。ボクの中にもう一人いること。あっ今やっぱりって思った?」
俺は何も言葉が出てこない。
日向は話し続ける。
「ボクが辛いとき、アイツは出てくるようになった。ボクはアイツを知ってる。アイツはボクを知らない。お母さんに殴られるときはアイツの番だった。」
「もういい。日向は悪くないから!」
「うるさいっ!ボクは…ボクがお母さんを殺したんだ!」
「知ってるよ!もう一人の子がやったことなんだろ?!だから日向は悪くない!」
沈黙が流れる。
その沈黙を破ったのは日向自身の笑い声だった。
「なに言ってんの?だから殺したのはボクだってば!聖 一真が置いていった、金属バットでボクがお母さんを殺したの!」
俺の頭が追いつかない。
どうゆうことか、ついていかない。
「正親兄ちゃんが最初に会ったのが、もう一人のボク。その後記憶を戻したと思ってるのが今のボク。」
それはわかってる。
虐待を受け耐えてたのは創られた人格の方だ。
今目の前にいる日向は主の人格であり、虐待から逃げた方だ。
その今の日向が、どうして母親を殺す理由がある?辛い思いをしてたのは、もう一人の方じゃないか。
「どうしてって思ってるんでしょ?だって、邪魔だったんだもん。お母さんがいる限りボクと、ボクの中のアイツはずっとあの押し入れの中だ!いなくなれば、自由になれる。」
「じゃどうして、自分を捨てたの?」
「お母さんがいなくなれば、なんでも出来ると思ってた。」
日向は自分の両手を見つめながらボロボロと涙を流しだした。
「なのにっ。なのに最後に言ったのは、ボクに…ごめんねって言ったんだ。いつも怒鳴っていつも殴っていつもいつもいつも!!」
日向が自分を抱きしめて泣きじゃくる。
「なのに、ボクはこの手でお母さんを殴って殺した!」
距離を詰める。
砂利が音を立てた。
日向は顔を上げ俺たちを睨みつけた。
「お母さんがいなくなれば自由になれるって思ってたのに、真っ赤になったお母さんを見てたらそうじゃなかったんだって思った。ボクは自分で壊したんだって気付いたんだ。ボクは自由になりたいわけじゃなくて、優しいお母さんに戻ってほしかっただけだったのに…でも、もうした後に気付いても遅いよね。」
そう言うと日向は笑った。
「だから、せっかく自由になったんだし生きることにした。窓から正親兄ちゃんと朱里ちゃんが帰ってくるのをたまに見てたんだ。優しそうな人だと思ってた。だから、正親兄ちゃんたちに見つけてもらうために待ってたんだ。二人みたいなとこの子供だったらって考えてたから。なのにいつもより、帰って来るの遅いんだもん。あれは本当に辛かったな。寒くて本当に死んじゃうかと思ったよ…。だから疲れちゃって…寝てる間はアイツに出てもらってたの。でもあまりに幸せそうにアイツ笑ってたんだもん。だから、ボクの体返してもらったの。」
楓の木を挟んで向こう側に朱里と佐々木さんがやってきた。
俺と、朱里で日向を挟む形になった。
「日向…くん?」
朱里の前で笑ってた日向ではない。
朱里は戸惑いながら日向との距離を詰めていく。
「あぁ朱里ちゃんも来ちゃった。」
「日向くん、今の本当なの?」
「この状況で嘘なんかつかないでしょ。」
鼻で笑いながら言い放つ。
「日向?じゃなんで聖さんを階段から突き落とした?」
「先生から聞いたの?」
「いや、見たんだ。あの場に俺もいた。」
「俺も?そっかそれで先生と会って、知り合いになったんだ…だから今日も学校に助けにこれたのか…」
頭の回転の良さに怖くなる。
「だって、あの人のせいでお母さん変わっちゃったから、憎かったんだ。刑事さんに言ったのに、すぐ釈放しちゃっうから、で、見つけた、で、いなくなってほしくて追いかけて押した。それだけだよ。」
子供とは思えないほど声が冷たい。一切の感情がないみたいに淡々と話す。
「日向くん…私も向日葵のみんなも日向くんが好きなの。一緒に帰ろう。」
日向を話すのをやめさせたかったのか、朱里が話しかけた。
「はぁどうしてそんなことが言えるの?」
「わかんない。理由なんてないよ!ただ日向くんが好きなの!日向くんは嫌だった?私たちや向日葵のみんなが嫌い?一緒に向日葵で過ごしたのは日向くんにとって苦痛だったの?」
朱里は泣いてる。
日向の動揺が一帯に広がる。
俺にない朱里の純粋さが染み込んでるんだ。
「お願い。日向くん一緒に帰ろうよぉ。日向くんがどう思ってても好きなの!私は生きててほしいの!」
「朱里ちゃん…気持ち悪い。」
辺りが静まり返る。
「日向っ!お前は朱里の気持ちわかんないのかっ!!」
佐々木さんが堪え切れず怒鳴った。
違う!朱里の言葉がじゃなく、気持ちが悪いんだ…胸を押さえ顔が苦痛で歪んでる。
朱里側からは見えないんだ。
俺は訂正しようと口を開いた。
先に開いたのは日向だった。
「ゴンちゃん…。」
消え入りそうな声で言った。
後の三人は聞こえていない。
一番近くにいる俺だけが聞こえた。
今ゴンちゃんって言った。
日向は記憶が戻ってから佐々木のおじさんって呼んでた。
あれは記憶を失くしてた、俺たちが初めて会った時の日向…つまり創られた人格の日向が呼んでた呼び方だ。
「日向?今ゴンちゃんって言ったよな?」
「ボクもゴンちゃんって言いたかった。」
不意に見せた弱さだった。
「ボクは可愛くなかったんだ。誰からも愛されない!いらない子なんだ!」
「そんなことない!」
「そんなことないよ!」
俺たちは声を揃えて言った。
頭を抱えうずくまる日向。
「じゃどうして、お母さんはボクを殴ったの?ボクを嫌いになったの?」
「日向、お前が悪いんじゃない。お母さんが悪いわけでもない。ただ少しすれ違っただけなんだ。」
「わかんない。わかんないよ。」
「日向くん、華ちゃんからの伝言があるの…。」
日向が朱里の言葉に反応する。
「華ちゃんがまたおかえり言わせてって。」
「なんだよ、それ…どうせ、ボクの事おかしいって知ってるんでしょ。なのにどうして、そんな事言えるの?」
また、動揺を見せた。
「日向。俺も約束したんだ。ここに来る前に向日葵に寄って朱里に話した。それを華聞いてたんだ。でも俺に言ったんだ。日向くんと一緒に帰ってきてって。家族だからって。だから俺はお前を連れて帰るんだ!」
「うるさいっ!!黙れ黙れ!お前もお前もお前も!みんなどっかに行って!」
頭がズキズキする。
『もう、やめて日向!』
「うるさいっ!お前が邪魔するな!」
『日向は頑張ったよ。』
「黙れよ!」
『もう終わりにしよう…』
日向が会話している。
もう一人の日向とだ。
その光景は変な感じだった。
独り言のように見えるけど、確実に誰かと会話している。
「正親兄ちゃん、ありがとう。」
俺に向かって言った。
「朱里ちゃん、ゴンちゃん…ありがとう。」
今度は朱里の方に向き言った。
「刑事のおじさん、迷惑かけてごめんなさい。もう一人のボクが病院で泣いてくれてありがとうって言ってる。」
「正親兄ちゃん、朱里ちゃん、ゴンちゃん…向日葵のみんな、愛してくれて、ありがとうございました。ボクも大好きだったよ。」
なんだ…なんかこれって最後の挨拶みたいだ。
日向がポケットからカッターナイフを取り出した。
俺から死角になってるポケットから。朱里からは俺より先に見えたのだろう。
俺が駆け出す前に朱里が動いた。
「さようなら」
日向は目を閉じ、自分の喉にカッターナイフを突き刺した。
コマ送りのような光景だった。
喉に刺さる瞬間、朱里が日向を抱きしめた。
カッターナイフは朱里の左肩に刺さった。
「朱里!!!」
苦痛で朱里の顔が歪む。
「朱里ちゃん!!どうして、なんでボクなんて…」
そう言った日向の左頬を朱里が殴った。
「バカ!死なせるわけないでしょ!どうしてってまだ聞く!?さっきからずっと…ずっと日向くんのこと好きって…言ってるでしょ…」
そう言って泣きながら朱里は日向を抱きしめた。
その腕の中で日向は大きな声で泣いた。
日向が初めて子供になれた時だった。
公園に着くと大きな木の前で日向が座ってる。
あの木は楓…?。紅葉の季節になると紅く色ずくあの楓だ。
ゆっくりと近ずく。
日向が振り向く。
「それ以上こないで!!」
足を止めた。
後ろには、えっと青木だ。暗くて見えにくいけど、間違いない。警察の青木さんもいる。
「日向…向日葵に帰ろう?」
正親兄ちゃんがボクに話しかける。
帰る?そんなこと、できるわけがない。
「本気で言ってるの?」
「当たり前だろ!」
「正親兄ちゃん?」
日向が話しかけて来た。
まだ遠くてはっきり見えないけど声で泣いたことがわかった。
「何?」
「先生は?死んだの?」
来る途中、木田さんの報告で森山先生が命に別状ないことは知っていた。
「ううん、大丈夫だ。」
「そっか…」
安心した表情をした。
「だから…」
また、手を差し伸ばす。
「こないでって言ったでしょ!?」
冷たい声で日向が言った。
「正親兄ちゃんはもう知ってるんでしょ?」
「なにを?」
「全部。ボクの中にもう一人いること。あっ今やっぱりって思った?」
俺は何も言葉が出てこない。
日向は話し続ける。
「ボクが辛いとき、アイツは出てくるようになった。ボクはアイツを知ってる。アイツはボクを知らない。お母さんに殴られるときはアイツの番だった。」
「もういい。日向は悪くないから!」
「うるさいっ!ボクは…ボクがお母さんを殺したんだ!」
「知ってるよ!もう一人の子がやったことなんだろ?!だから日向は悪くない!」
沈黙が流れる。
その沈黙を破ったのは日向自身の笑い声だった。
「なに言ってんの?だから殺したのはボクだってば!聖 一真が置いていった、金属バットでボクがお母さんを殺したの!」
俺の頭が追いつかない。
どうゆうことか、ついていかない。
「正親兄ちゃんが最初に会ったのが、もう一人のボク。その後記憶を戻したと思ってるのが今のボク。」
それはわかってる。
虐待を受け耐えてたのは創られた人格の方だ。
今目の前にいる日向は主の人格であり、虐待から逃げた方だ。
その今の日向が、どうして母親を殺す理由がある?辛い思いをしてたのは、もう一人の方じゃないか。
「どうしてって思ってるんでしょ?だって、邪魔だったんだもん。お母さんがいる限りボクと、ボクの中のアイツはずっとあの押し入れの中だ!いなくなれば、自由になれる。」
「じゃどうして、自分を捨てたの?」
「お母さんがいなくなれば、なんでも出来ると思ってた。」
日向は自分の両手を見つめながらボロボロと涙を流しだした。
「なのにっ。なのに最後に言ったのは、ボクに…ごめんねって言ったんだ。いつも怒鳴っていつも殴っていつもいつもいつも!!」
日向が自分を抱きしめて泣きじゃくる。
「なのに、ボクはこの手でお母さんを殴って殺した!」
距離を詰める。
砂利が音を立てた。
日向は顔を上げ俺たちを睨みつけた。
「お母さんがいなくなれば自由になれるって思ってたのに、真っ赤になったお母さんを見てたらそうじゃなかったんだって思った。ボクは自分で壊したんだって気付いたんだ。ボクは自由になりたいわけじゃなくて、優しいお母さんに戻ってほしかっただけだったのに…でも、もうした後に気付いても遅いよね。」
そう言うと日向は笑った。
「だから、せっかく自由になったんだし生きることにした。窓から正親兄ちゃんと朱里ちゃんが帰ってくるのをたまに見てたんだ。優しそうな人だと思ってた。だから、正親兄ちゃんたちに見つけてもらうために待ってたんだ。二人みたいなとこの子供だったらって考えてたから。なのにいつもより、帰って来るの遅いんだもん。あれは本当に辛かったな。寒くて本当に死んじゃうかと思ったよ…。だから疲れちゃって…寝てる間はアイツに出てもらってたの。でもあまりに幸せそうにアイツ笑ってたんだもん。だから、ボクの体返してもらったの。」
楓の木を挟んで向こう側に朱里と佐々木さんがやってきた。
俺と、朱里で日向を挟む形になった。
「日向…くん?」
朱里の前で笑ってた日向ではない。
朱里は戸惑いながら日向との距離を詰めていく。
「あぁ朱里ちゃんも来ちゃった。」
「日向くん、今の本当なの?」
「この状況で嘘なんかつかないでしょ。」
鼻で笑いながら言い放つ。
「日向?じゃなんで聖さんを階段から突き落とした?」
「先生から聞いたの?」
「いや、見たんだ。あの場に俺もいた。」
「俺も?そっかそれで先生と会って、知り合いになったんだ…だから今日も学校に助けにこれたのか…」
頭の回転の良さに怖くなる。
「だって、あの人のせいでお母さん変わっちゃったから、憎かったんだ。刑事さんに言ったのに、すぐ釈放しちゃっうから、で、見つけた、で、いなくなってほしくて追いかけて押した。それだけだよ。」
子供とは思えないほど声が冷たい。一切の感情がないみたいに淡々と話す。
「日向くん…私も向日葵のみんなも日向くんが好きなの。一緒に帰ろう。」
日向を話すのをやめさせたかったのか、朱里が話しかけた。
「はぁどうしてそんなことが言えるの?」
「わかんない。理由なんてないよ!ただ日向くんが好きなの!日向くんは嫌だった?私たちや向日葵のみんなが嫌い?一緒に向日葵で過ごしたのは日向くんにとって苦痛だったの?」
朱里は泣いてる。
日向の動揺が一帯に広がる。
俺にない朱里の純粋さが染み込んでるんだ。
「お願い。日向くん一緒に帰ろうよぉ。日向くんがどう思ってても好きなの!私は生きててほしいの!」
「朱里ちゃん…気持ち悪い。」
辺りが静まり返る。
「日向っ!お前は朱里の気持ちわかんないのかっ!!」
佐々木さんが堪え切れず怒鳴った。
違う!朱里の言葉がじゃなく、気持ちが悪いんだ…胸を押さえ顔が苦痛で歪んでる。
朱里側からは見えないんだ。
俺は訂正しようと口を開いた。
先に開いたのは日向だった。
「ゴンちゃん…。」
消え入りそうな声で言った。
後の三人は聞こえていない。
一番近くにいる俺だけが聞こえた。
今ゴンちゃんって言った。
日向は記憶が戻ってから佐々木のおじさんって呼んでた。
あれは記憶を失くしてた、俺たちが初めて会った時の日向…つまり創られた人格の日向が呼んでた呼び方だ。
「日向?今ゴンちゃんって言ったよな?」
「ボクもゴンちゃんって言いたかった。」
不意に見せた弱さだった。
「ボクは可愛くなかったんだ。誰からも愛されない!いらない子なんだ!」
「そんなことない!」
「そんなことないよ!」
俺たちは声を揃えて言った。
頭を抱えうずくまる日向。
「じゃどうして、お母さんはボクを殴ったの?ボクを嫌いになったの?」
「日向、お前が悪いんじゃない。お母さんが悪いわけでもない。ただ少しすれ違っただけなんだ。」
「わかんない。わかんないよ。」
「日向くん、華ちゃんからの伝言があるの…。」
日向が朱里の言葉に反応する。
「華ちゃんがまたおかえり言わせてって。」
「なんだよ、それ…どうせ、ボクの事おかしいって知ってるんでしょ。なのにどうして、そんな事言えるの?」
また、動揺を見せた。
「日向。俺も約束したんだ。ここに来る前に向日葵に寄って朱里に話した。それを華聞いてたんだ。でも俺に言ったんだ。日向くんと一緒に帰ってきてって。家族だからって。だから俺はお前を連れて帰るんだ!」
「うるさいっ!!黙れ黙れ!お前もお前もお前も!みんなどっかに行って!」
頭がズキズキする。
『もう、やめて日向!』
「うるさいっ!お前が邪魔するな!」
『日向は頑張ったよ。』
「黙れよ!」
『もう終わりにしよう…』
日向が会話している。
もう一人の日向とだ。
その光景は変な感じだった。
独り言のように見えるけど、確実に誰かと会話している。
「正親兄ちゃん、ありがとう。」
俺に向かって言った。
「朱里ちゃん、ゴンちゃん…ありがとう。」
今度は朱里の方に向き言った。
「刑事のおじさん、迷惑かけてごめんなさい。もう一人のボクが病院で泣いてくれてありがとうって言ってる。」
「正親兄ちゃん、朱里ちゃん、ゴンちゃん…向日葵のみんな、愛してくれて、ありがとうございました。ボクも大好きだったよ。」
なんだ…なんかこれって最後の挨拶みたいだ。
日向がポケットからカッターナイフを取り出した。
俺から死角になってるポケットから。朱里からは俺より先に見えたのだろう。
俺が駆け出す前に朱里が動いた。
「さようなら」
日向は目を閉じ、自分の喉にカッターナイフを突き刺した。
コマ送りのような光景だった。
喉に刺さる瞬間、朱里が日向を抱きしめた。
カッターナイフは朱里の左肩に刺さった。
「朱里!!!」
苦痛で朱里の顔が歪む。
「朱里ちゃん!!どうして、なんでボクなんて…」
そう言った日向の左頬を朱里が殴った。
「バカ!死なせるわけないでしょ!どうしてってまだ聞く!?さっきからずっと…ずっと日向くんのこと好きって…言ってるでしょ…」
そう言って泣きながら朱里は日向を抱きしめた。
その腕の中で日向は大きな声で泣いた。
日向が初めて子供になれた時だった。


