「でも事実だろ?

今日だって男を食い物にして、金をもらって…」

「勘違いをしないで欲しいわ」

春馬の言葉をさえぎるように、京香が言った。

「私は好きで男からお金をもらっているんじゃないわ。

一馬さんの身代わりにしていると周りに思われたくないから、男からお金をもらっているの。

援助交際なんて、ただの口実に過ぎないわ」

「ああ、そうだったな」

春馬は答えた。

「都を引き取ったのだって、一馬さんの子供だからって言う理由なのよ。

本当は、私はあの子のおばさんなのに」

呟くように言った京香に、
「子供の頃からずーっと、お前は兄貴一筋だったもんな」

春馬は呟いた後、京香と唇を重ねた。