そう考えている間に電車は駅についていた。

駅を出て京香の自宅へと向かおうとしていた時だった。

「あっ」

京香の姿がそこにあった。

自分がよく知っているスーツ姿ではなく、青い半袖のワンピース姿だった。

私服姿の彼女を見るのは初めてだ。

何より、すぐ近くにいる。

早速声をかけようとしたが、すぐに足を止めた。

京香に1人の男が近づいてきたからだ。

グレーの半袖シャツにブラックジーンズと言うラフな格好をした男だった。

年齢は、京香と同い年か1つ上と言うところだろう。