恭汰が目を開けると、隣で眠っていたはずの京香はそこにいなかった。

「上杉さん?」

ベッドから躰を起こして部屋の中を見回したが、京香の姿はなかった。

都合のいい夢だったのかと思ったが、ベッドのうえにいる自分は何も身につけていなかった。

ベッドの下に視線を向けると、自分が着ていた服が散らばっていた。

「――夢じゃない…」

そう思いながら下着を身につけた後、スマートフォンを取り出した。

時間は2時を差していた。

もちろん昼ではなく、夜である。

ベッドの横に置いてある小さなテーブルに視線を向けると、1枚の紙があることに気づいた。