「落し物?うーん、今日はなかったかな」 「そうですか……。ありがとうございました」 観覧車担当の係員に落し物がなかったか聞いてみたけれど空振りだった。 仕方なくそのそばを探し回ってみるものの、花柄のポーチは一向に見当たらない。 「困ったなぁ……」 ベンチの下、木の陰、アトラクション乗り場の近く。 必死に探しているうちに、観覧車から離れた位置にきてしまった。 っていうか、ここって……どこ? 右も左も分からない場所まで来てしまったことにようやく気付いて愕然とする。