「……御堂君が羨ましい」
「なんだよ、急に」
ポツリと呟いたその声は御堂君の耳に届いていたみたい。
「周りに流されたりしないし、自分に自信があるし、いつだって堂々としてるから」
あたしとは真逆。
「そんなことねぇよ」
「ううん。御堂君はすごいよ。みんなの前でもハキハキしゃべれるし、クラスをまとめられるし。あたしなんてすぐに顔が赤くなって声が震えちゃうから……」
「誰だって得意不得意あるだろ。お前だけじゃない」
「そうかな……?あたしもいつか……変われたらいいなぁ」
「どういうふうに変わりたいんだよ」
「自分に自信を持てるようになりたいの」
「……そっか。頑張れよ」
御堂君の『頑張れ』という言葉が胸に広がる。
何だか御堂君にそう言われると、本当に頑張れそうな気がして活力が沸く。
そんな単純な自分に、あたしは心の中で苦笑いを浮かべた。



