「ないよ……?」 「ふぅん。じゃあさ……――」 ふいに椿君があたしに近付き、そっと腰をかがめて耳元に唇を寄せた。 「俺のこと、最初に好きになってよ」 そう囁くと椿君はポンポンッとあたしの頭を叩く。 俺のこと、最初に好きになって? それってどういう意味なの……? 瞬きを繰り返していると、 「あっ、また悠真が愛ちゃんに手だしてる!!」 鈴木君がそう叫び、こちらに駆けてきた。 その後、鈴木君が色々と話しかけてきたけど、あたしの頭の中は椿君の言葉でいっぱいだった。