「数えられたか?」
アンケートが終わりクラス中が騒がしくなる中、御堂君が声をかけてきた。
「うん。大丈夫。ちゃんと数えられたよ」
「ならよかった」
「こんなにスムーズにアンケートがとれたのも、御堂君のおかげだよ。本当にありがとう。あたし一人だったらまだ終わってないよ」
ニコッと笑ってお礼を言うと、御堂君は「別に」と素っ気なく言ってふいっと顔を反らした。
あれ……?あたし、何か変なことでも言ったかな……?
「他にもやることがあったらすぐ言えよ」
「ありがとう」
そして、御堂君はそのままそう告げて自分の席の方へ戻って行った。