とそのとき、朝陽のスマホが音を立てて鳴りだした。 「めんどくせー。誰だよ」 舌打しながらベッド脇にあったスマホを手に取り耳に当てる朝陽。 「……――悠真か。なんだよ」 椿君の名前にドキッとする。 思わず朝陽に視線を向けると、あたしを安心させるためかポンポンッと頭を叩いた。 「別にもういいから謝んなよ。愛音もお前のこと嫌いになんてなってねぇよ」 今日の屋上での出来事を謝っているのかもしれない。 そう言いながらあたしに視線を向けた朝陽にうんうんっと黙って2回うなづく。