「あらあら。ずいぶんヒートアップしちゃったみたいね。じゃ、お先に~」 朝陽と椿君が言い争っている間に千恵ちゃんはそっと屋上から出て行った。 二人はそんなこと気にもとめていない様子で言い争いを続ける。 すると、突然パッと朝陽があたしに視線を向けた。 「つーか、俺達で話し合っててもラチあかねぇよ。愛音に決めてもらえばいいだろ」 「……え?」 「愛音、お前の好きな男は俺だろ?」 朝陽は真っ直ぐあたしを見つめてそう尋ねた。