「なぁ、悠真。嘘だろ?」 すると、朝陽は視線を椿君に移した。 椿君はあたしとのキスを千恵ちゃんに見られたと知っても、表情一つ変えない。 「嘘じゃない」 「……は?」 「ごめん、朝陽。俺、如月さんにキスした」 椿君は朝陽のことを真っ直ぐ見つめてハッキリとした口調で言った。 その途端、みるみるうちに朝陽の顔が怒りに染まった。