「朝陽……探しに来てくれたの?ありがとう」 お礼を言うと、朝陽はあたしではなく椿君を見つめていた。 椿君も朝陽を見つめている。 「如月さん、いつの間にか朝陽って名前で呼ぶようになったんだね」 「あぁ。俺ら付き合ってるから」 「そっか」 二人の間に漂う張りつめた空気。 「悠真、お前に愛音は渡せない」 朝陽ははっきりとそう言った。