「あっ、あのね……御堂君。あたしね……まだ全然御堂君のことを知らなくて……」 「あぁ」 「だからね……――」 そう口にしたとき、ふいに唇を奪われた。 「今、俺のこと名字で呼んだだろ?名字で呼んだらキスするから覚悟してろよ」 「……――っ」 唇を抑えて顔を真っ赤にするあたしを御堂君は意地悪な笑みを浮かべながら見つめている。